令和5年度 事業報告
1)「国際農林業協力」46巻3号に遺伝資源に関する記事を投稿した。
2)食料・農業植物遺伝資源条約の第10回理事会の概要を報告した。
3)Public Awareness事業として当会及びその活動を紹介するホームページを編集管理した。
4)協議会の運営を行った。
令和4年度 事業報告
1)タイのカセサート大学と協働し、同大学カンペンセンキャンパスで保存されている作物遺伝資源について、タイ北部Mae Hon Son の国境山間地のミャンマー難民キャンプにミャンマー由来の野菜及び豆類の種子を自給支援のため提供した。
2)植物遺伝資源条約の交換の基礎となる条約運営に関する日本政府の検討に貢献した。
3)食料・農業植物遺伝資源条約の第9回理事会の概要および生物多様性条約の第15回締約国会議の概要を報告した。
4)Public Awareness事業として当会及びその活動を紹介するホームページを編集管理した。
5)協議会の運営を行った。
令和3年度 事業報告
1)海外における植物遺伝資源活動支援のため、複数の民間資金に応募した。
2)海外との植物遺伝資源等の交換環境整備のための日本政府の検討に貢献した。
3)海外との植物遺伝資源等の交換環境について、大学の研究者に講義を行った。
4)Public Awareness事業として当会及びその活動を紹介するホームページを編集管理した。
5)協議会の運営を行った。
令和2年度 事業報告
1)海外における植物遺伝資源活動支援のため複数の民間資金に応募した。
2)海外との植物遺伝資源等の交換環境整備のための日本政府の検討に貢献した。
3)海外との植物遺伝資源等の交換環境について大学の研究者に対して講義を行った。
4) Public Awareness事業として当会及びその活動を紹介するホームページを編集管理した。
5)協議会の運営を行った。
令和元年度 事業報告
1)ミャンマーの植物遺伝資源関連機関に文献資料を例年通り提供した。送付機関はYezin Agricultural
University, Yezin, Nay Pyi Taw, MYANMARである。
2)ASEAN資金による普及啓発事業 Capacity Building regarding Conservation and Sustainable
Use of PGRFA in ASEAN Region phase 2 (資金獲得者:農林水産省、実施主体:三菱UFJリサーチ
&コンサルティング(株))の実施に当たり、助言委員会委員として助言を行った。
3)植物遺伝資源を用いる国際協力について普及啓発を図るため、つくばイノベーションプラザ大ホール
にて「TASO-PGR 植物遺伝資源セミナー」を、約60名の参加により開催した。引き続き、(国研)
農研機構遺伝資源センターを見学した(以下に詳細を記載)。
4)海外における植物遺伝資源活動支援のための民間資金応募については、本年度実施できなかった。
5)Public Awareness事業
当会及びその活動を紹介するホームページを編集管理した。http://www.taso-pgr.jp参照。
TASO-PGR 植物遺伝資源セミナーを開催しました
TASO-PGRは,2019年6月18日(午前),つくばイノベーションプラザ3階大会議室にて標記セミナーを開催したところ,全国から約60名の参加を得て,盛況のうちに終了しました.
本会にとって,このようなセミナーの開催は初めてです.冒頭,理事長挨拶において本会の歴史や活動内容を紹介し,引き続き会員3名のプレゼンテーションを通じて,植物遺伝資源に関する本会活動の重要性を広く理解していただきました.
なお,午後は農研機構遺伝資源センター様のご協力によりジーンバンク見学の機会を設けたところ,こちらについても多数の参加を得て,関係者の理解を深めたものと考えます.
(各講師の講演内容に関するお問い合わせは,理事長山本昭夫までお願いします (akio.yamamoto.kv551@gmail.com)).
(添付資料)
1.次第
2.理事長挨拶
3.写真
(1)セミナー会場風景
(2)ジーンバンク見学風景
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TASO-PGR 植物遺伝資源セミナー(次第)
テーマ:「植物遺伝資源活動のこれまでとこれから」
1.日時:令和元年6月28日
2.会場:つくばイノベーションプラザ3階大会議室
3.プログラム
10:15 開場・受付
10:30 開会(理事長挨拶)
10:35 講演1
長峰 司(会員)「植物遺伝資源を用いた開発途上国との農業研究
協力について―SATREPSを例に―」
11:00 講演2
山田 實(会員)「ロシア・バビロフ研究所と日本との植物遺伝資源活動について」
11:25 講演3
山本昭夫(会員)「植物遺伝資源活動を支える国際条約について」
11:50 質疑応答・総合討議
12:00 閉会
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20190626
TASO-PGRセミナー挨拶
海外植物遺伝資源活動支援つくば協議会理事長の山本です.長い名前なので,TASO-PGRと覚えていただければ幸いです.本日は,お忙しいなかをご参集いただき,誠に有難うございました.簡単に当法人をご紹介して,開会の挨拶といたします.
TASO-PGRは,2001年に,初代理事長村田伸夫により設立されたNPOです.会員数は現在17名で,会員は,農水省関係の研究者(OB)を中心に,大学の教官・民間企業の方も含まれます.住所も,つくばに限らず各地に広がっています.
その行う活動は,会の名前のとおり,海外における植物遺伝資源活動を支援する,つまり,海外の人にもプラスになるような具体的な植物遺伝資源プロジェクトを現地で展開することです.このほか,海外の研究所に毎年数か月滞在しての研究支援,研究関連資料の送付,論文審査支援,来日研究者のサポートなどもやってきました.外部資金が獲得できればそれを利用し,その他は会員がポケットマネーで活動しており,会全体として皆で特定の活動を行うというよりも,会員個人の発意によって,それぞれが自由にやってきている集団です.
設立当時の経緯をお話しすると,村田さん(ここでは「さん」づけで呼ばせていただきます)は,農水省や国際機関での長いキャリアを通じ,植物遺伝資源に関する友好的な相互協力の重要性を強く感じ,自らパキスタンでの薬草遺伝資源プロジェクトを企画しました.その実施にあたり,周辺の研究者仲間を募ってこのNPOを立ち上げ,外部資金を獲得しました.今でもつくば界隈の農水省関係の研究者(ただし,OBか定年間近の方)と話すと,「村田さんのあの団体ですね」といった感じで,ごく狭い範囲ではご認識をいただいております.
しかし,時間の経過とともに会員の高齢化も進み,活発な活動が困難になりました.会員の世代交代が話題にのぼるようになり,私も平均年齢を下げる目的で,会員の末席に連なりました.その後,2016年秋に2代目の理事長に就任し,会の運営を引き継いでいます.
私が理事長に就任した後,会員個人の発意による自由な活動との骨格はそのままに,会の活動に若干の方向転換が見られます.それは,私自身が純粋な農水省の行政官であったため,自ら海外でのプロジェクトを実施する力もないことから,国際条約に関する知見の普及啓発といった,私の本業に近い部分が強化されました.こうした条約に関する知見は,植物遺伝資源活動を行う際の基盤・前提となる部分なので,この会本来の活動と無縁ではなく,また,日本国内の関係者の皆様にも役立つものと考えます.
このため,従来の一号事業である「海外の特定地域において,消滅の危機にある植物遺伝資源を保全するための活動」という定款の記載から,「特定地域」という言葉を削除し,植物遺伝資源に関心をお持ちの方がより気楽に参加できるものとしました.また,活動実績においても,後程説明するFAOの植物遺伝資源条約の利益配分基金によって実施する植物遺伝資源プロジェクトの第4次募集の審査に,当法人会員をアジアからの審査員として参加させ,これまでややもすると学術研究者の視点が強かった審査を改め,より現場に密着した視点からの審査に協力しました.
本日のセミナー・見学は,後の報告で扱われるFAOの植物遺伝資源条約が発効して,明日でちょうど15周年となるため,これを祝してのイベントとして企画したものです.午前の部では,会員3名による報告が行われ,当会の活動を含む植物遺伝資源活動に関する知見を共有いたします.また,午後には,農研機構遺伝資源センターのご協力を得て,ジーンバンクを見学する機会を設けました.農研機構遺伝資源センターに,改めて御礼申し上げます.
以上,当法人の概要と本セミナーの背景でした.本会の活動にご関心ある方は歓迎いたしますので,お気軽にご連絡ください.では,半日にわたるイベントを,お楽しみください.
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